
「ホエールソングエッセンスを作った海岸」De Kelderでメリッサと別れた後は、プラットボスから車で30~40分の大型ネコ科動物保護施設「Panthera Africa」へ。
まだ2年ほど前に出来たばかりの新しい施設ですが、秋には日本のテレビでも紹介されていたようです。
皆さんは、ライオンたちが南アフリカでどんな酷い扱いを受けているかご存知でしょうか?
実は、多くのライオンが檻に閉じ込められ、将来、銃で撃たれるためだけに繁殖させられているんです。
ドキュメンタリー映画「Blood Lions」
リンダ・タッカーさんの「ミステリーオブザホワイトライオン」にも詳しく書かれています。
南アフリカ、動物たちの現状

赤ちゃんの時は、ボランティアという名のもとに集まった人々に抱っこされ、もう少し大きくなると一緒にお散歩し、大人になると銃で撃たれるために育てられているライオンの方が、野生のライオンよりはるかに多いのが現状だそうです。
ホワイトライオンは特に珍しいので、女の子はまだ妊娠するには適さないような年齢から、排卵誘発剤を使って、1年に何度も妊娠させられたりしているそうです。
また、繁殖のためだけに育てられているライオンたちは、食べ物や飲み水は腐ったまま、栄養状態も悪く、狭い檻の中でぎゅうぎゅうに飼育されています。
そのため、奇形や病気のライオンたちもたくさんいるそうで、「Panthera Africa」は、そんな施設から救ってきたライオンなどが十数頭います。
中には、ここに来た時には栄養失調で鬣のなかったオスライオンもいるのですが、今は自分の鬣が風になびくのを誇らしげに見せてくれます。
またここでは、エンリッチメントと言って、おもちゃなどをあげることで動物たちの福祉向上を行っています。
Wikipediaより
環境エンリッチメント(英: environmental enrichment)は、飼育動物の正常な行動の多様性を引き出し、異常行動を減らして、動物の福祉と健康を改善するために、飼育環境に対して行われる工夫を指す。飼育動物の福祉を向上させるもっとも強力な手段の1つとされる
見学させていただくのに、いろいろとやり取りがありまして、今回はこのエンリッチメント見学をさせていただくことにしました。
実は(結構)予算オーバーだったので、、、ライオンスターゲートフェアの収益を、エンリッチメント見学の費用の一部として使わせていただくことで、パンセラアフリカの動物たちのために使わせて頂きました。
ご協力くださったみなさま、ありがとうございました。
エンリッチメント見学

パンセラアフリカの動物たちは、エンリッチメント見学をする人がいる時や、誕生日などにおもちゃをもらっているようです。
おもちゃ(においを付けた箱など)をもらったライオンは、最初かじったりしてますが、嬉しそうに目をキラキラさせて、じーっと抱えてる時間の方が長かったです。
男の子はおしっこかけて偵察だけで今日は終わり、というパターンもありました(笑)
猫のようにじゃれてもっと遊ぶのかな~と思っていたんですが、割とおとなしいようです。
パンセラアフリカは、ボランティアと寄付で運営されています。 なかなか現地まで足を運ぶのは大変ですが、「Panthera Africa」ホームページから寄付も出来ます。
日本で起こっているペットの問題も、南アフリカで行われているトロフィーハンティングも、人間が人間以外のものを大切に扱っていない現れだな、と思います。
ここにいるカラカルは、「ふれあい」センターみたいなところでストレスを抱えていて、助け出されたのです。
動物好きな方は、ぜひ現実をよく見ていただけたらと思います。
東京のツアー報告会では、私たちが見てきたホワイトライオンの写真も見ていただいた後、リンダ・タッカーさんの「ミステリーオブザホワイトライオン」を翻訳された、東海笑子さんにも、ホワイトライオン発祥の地、ティンババティでの暮らしなどをお話しいただきました。(つづく)
その1「南アフリカの旅、満喫してきました!」
その2「アフリカンツリープラクティショナートレーニングコース」
その3「人の優しさは世界共通」
その4「新しく出来たプラットボスのお楽しみ」
その5「ホエールソングエッセンスを作った海岸へ」も、ご覧ください。
Facebookにツアーアルバムを作りました。旅の様子をご覧いただけたら嬉しいです。